用語集
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日本穀物検定協会とは?
日本穀物検定協会は、昭和26年4月に食糧配給公団による米穀の配給制度が廃止され、民営の卸、小売りによる販売制度に移行されたことに伴い、 昭和27年に穀物等の流通の円滑化に資することを目的として東京で設立され、 引き続き横浜・大阪・神戸・福岡・名古屋・長崎の各地に社団組織の協会が、 また、広島・静岡・京都・小樽にその支部が設立されました。 昭和30年8月には、全国的に検定方法の統ーと技術の向上を図るため、これら各地の社団法人が発展的に解散し、新たに財団法人
日本穀物検定協会として統合し再発足しましたがその後、公益法人制度改革により平成24年に「 一般財団法人」へ移行。 主な事業内容は、公益目的事業である
食味ランキング試験をはじめ、農産物検査(
お米の等級等)、輸入雑穀類検定、
農産物検査員育成研修、米の情報提供システム、飼料・包装証明、JAS認定、残留農薬・かび毒・微生物・放射能・重金属・DNA分析、産地判別、 栄養成分、小麦や大豆の加工適性試験、お米アドバイス事業、食糧倉庫管理システム、計量管理、米の
食味官能試験のほか、中国検査機関との技術交流及び業務提携などを行っております。ホームページ:
http://www.kokken.or.jp/ 食味官能試験とは?
専門の
食味評価エキスパートパネル20名が、
基準米と試験対象米とを食味評価6項目(外観・香り・味・粘り・硬さ・総合評価)に関して比較評価する相対法により行います。
食味評価6項目
1.外観 2.香り 3.味 4.粘り 5.硬さ 6.総合評価
硬さの評価
硬さは、ご飯を噛む時の歯ごたえとしていますが「硬さ」を「柔らかさ」と表現する場合もあります。
結果の判定
基準米と各資料の平均値の差の優位性によって結果を判定します。
必要サンプル量
1点につき玄米3kg
食糧管理制度とは?
主食である米や麦などの食糧の価格や供給等を、日本国政府が管理する制度。1942年(昭和17年)創設、1995年(平成7年)に廃止された。
産地品種とは?
評価対象
産地品種の選定基準として県の奨励品種であり、作付面積が県内上位3位以内でかつ1500ha以上、検査等級1等の品種とする。尚、対象品種のうち生産・流通の実情から、同一都道府県を二つ以上の地区に区分されている場合は、その地区別に
食味官能試験を実施。
供試試料米とは?
供試試料米は各都道府県内または、地区内で代表的産地を選定し品種特徴の明確な米を選定する。検査等級は原則として一等級米とし、試料米の容量は玄米3kgとする。
食味評価エキスパートパネルとは?
日本穀物検定協会において選抜訓練した専門の評価員である。人員は20名で食味の順番による評価の偏りを無くするため1グループ3~4名の6グループに編成し、グループ別に試食の順番を変えて食味評価を行う。
農産物検査員とは?
農産物検査法により米穀(米・麦・大豆等)の銘柄・等級検査を行うことのできる資格を有した検査員です。検査は品位等検査(国内産農産物検査・外国産農産物検査)と成分検査がありそれぞれ資格が必要となります。
お米の等級とは?
「水稲うるち玄米」「水稲もち玄米」「陸稲うるち玄米及び陸稲もち玄米」「醸造用玄米」「飼料用玄米」の5つの検査規格があり各検査項目により等級が決まります。外観検査がメインで
食味ランキングのような食味に関しては評価しておりません。検査規格は明確に決まっており下記の通りです。
水稲うるち玄米 検査規格とは?
水稲うるち玄米の品位・等級
| 最低限度 | 最高限度 |
等級 | 整粒(%) | 形質 | 水分含有量(%) | 被害粒、死米、着色粒、異種穀粒及び異物 |
計(%) | 死米(%) | 着色粒(%) | 異種穀粒(%) | 異物 (%) |
1等 | 70 | 1等標準品 | 15.0 | 15 | 7 | 0.1 | 0.4 | 0.2 |
2等 | 60 | 2等標準品 | 15.0 | 20 | 10 | 0.3 | 0.8 | 0.4 |
3等 | 45 | 3等標準品 | 15.0 | 30 | 20 | 0.7 | 1.7 | 0.6 |
※規格外―1等から3等までのそれぞれの品位に適合しない玄米であって、異種穀粒及び異物を50%以上混入していないもの。
形質とは?
玄米の皮部の厚薄、充実度、質の硬軟、粒ぞろい、粒形、光沢並びに肌ずれ、心白及び腹白程度によって決まります。
水分含有量とは?
玄米の水分量を指しており、検査時の
水分含有量14~15%までが適正と言われています。貯蔵性や精白歩留にも影響します。
水分含有量が低いほど貯蔵性が優れており、逆に高い場合(上限15.8%)は食味は優れておりますが低温貯蔵しなければなりません。
被害粒とは?
被害粒は等級検査における米粒区分の一つ。病害・虫害で損傷したお米で具体的には発芽粒、病害粒、芽くされ粒、虫害粒、胴割粒、奇形粒、茶米、砕粒、斑点粒、胚芽欠損粒、はく皮粒等を言います。
死米とは?
死米とは、等級検査における米粒区分の一つ。粒の大部分が粉状質の粒で光沢がなく緑色や白色になっている。種類として青
死米、白
死米などがある。
死米は
高温登熟障害などにより発生します。原因は籾数過剰や穂揃い不良である場合が多い。
ブレンド米とは?
ブレンド米は、複数の品種や産地、産年のお米を混合したものを指します。具体的には、以下のような特徴があります:1.単一銘柄新古
ブレンド米同じ銘柄の新米と古米をブレンドすることで、そのお米の味や食感をそのまま楽しめます。古米を少し混ぜることで価格も抑えられ、手ごろに購入できるメリットがあります。2.複数銘柄
ブレンド米: 単一の銘柄100%のお米では、購入する時期によって味にばらつきが出ることがあります。複数の銘柄をブレンドすることで、年間を通してお米の味を安定させることができます。3.各種料理専用
ブレンド米: 最近では料理や用途に合わせた専用の
ブレンド米も販売されています。肉料理用やカレーライス用など、新たなお米の楽しみ方を発見できます。
ブレンド米は、単一銘柄のお米よりも価格を抑えることができるだけでなく、食味の向上や品質の安定を実現できる利点があります。 お好みや用途に合わせて選んでみてくださいね!
高温登熟障害とは?
高温登熟障害は、稲が
登熟期に高温に遭遇すると、白米部分が白く濁ってみえる乳白粒が多く発生する障害です。この現象は、出穂後20日間の気温が26℃前後を超えると顕著に現れ、特に出穂後2週目までの高夜温により障害の程度が大きくなります。高温障害は、ほとんどの野菜類や作物に品質の低下や収量の減少といった実害をもたらします。今後も、地球温暖化などの影響により平均気温が上がり続けることが予想されるため、農業においては夏場の高温障害について十分な情報を得て、万全な対策を講じることが重要です。高温障害の原因は、気温の高さだけではなく、日光や温度変化なども影響を与えます。高温障害が発生しやすい条件としては、高温であると同時に「葉や果実などに強い日光が当たり、その部分だけ局所的に高温になる」「苗の時期に高温に当たる」「急激に温度が上昇する」などが挙げられます。高温障害に弱い作物には、水稲、大豆、果菜類(トマト、ナス、イチゴなど)があり、それぞれ特有の症状が現れます
登熟期とは?
稲の
登熟期は、お米ができるまでの成長過程で重要な時期です。稲穂が出て、開花・受粉することから始まります。稲の場合、開花から約40~50日間が
登熟期です。この期間中、光合成によりデンプンを生産し、胚乳に溜め、お米を充実させていきます。
登熟期は、主に前半と後半に分けられます。前半は「成長期」で、苗が成長して稲になり、穂を出す時期です。後半は「
登熟期」で、穂に炭水化物を送り込んで栄養を溜め込みます。前半の登熟ではお米はまだ固く、ミルク状で甘い味がします。昼間の光合成が盛んに行われる晴天が理想的で、夜間は気温が低い方が良いです。管理と収穫:
登熟期には葉緑素を増強する窒素を中心に肥料を施し、光合成を活発にします。
Attention
美味しいお米ランキングは、日本穀物検定協会が白飯を試食して評価する食味官能試験に基づき、産地品種について評価し発表したデータを入力し掲載しております。米の食味ランキングは、主な産地品種銘柄について、供試試料米を食味試験した結果に基づいて評価するものであり、流通するすべてのお米を評価しているものではありませんのでご注意ください。